佐賀が生んだ鬼才・神代辰巳監督。1968年のデビュー以来、ロマンポルノの旗手として、そして世界的に評価される映画作家として多くの作品を残しました。今回は、現代の日本映画界の最先端で活躍する作り手の方々に神代作品の魅力を語っていただき、その言葉で神代辰巳監督の軌跡をたどります。今なお色あせない神代作品の魅力を次世代へとつなぐ上映会です。ぜひご来場くださいませ。
◆開催日:
2022年2月25日(金)プログラムA開催
2月26日(土)プログラムB,C開催
◆内容:
2月25日(金)
19:00~『悶絶!どんでん返し』(73分)×横浜聡子監督オンライントーク 21:00終了予定
☆上映作品
『悶絶!!どんでん返し』1977/73分/カラー/R15+
脚本:熊谷禄朗/撮影:姫田真左久
キャスト:谷ナオミ 鶴岡修 遠藤征慈 結城マミ
ひょんなことから女に目覚めた東大出身のエリートサラリーマン北山。地位もプライドもかなぐり捨てて、めくるめく性の世界へと突っ走る!SMの女王・谷ナオミが意外なコメディエンヌぶりを発揮した抱腹絶倒の痛快爆笑作。
★オンライントークゲスト
横浜聡子 監督
青森県出身。映画美学校卒業。卒業制作の短編『ちえみちゃんとこっくんぱっちょ』が06年CO2オープンコンペ部門最優秀賞受賞。長編1作目『ジャーマン+雨』で07年度日本映画監督協会新人賞を受賞。21年、青森が舞台の越谷オサムの小説の映画化『いとみち』で、第36回山路ふみ子映画賞文化賞他多数を受賞。代表作に『ウルトラミラクルラブストーリー』(09)、『俳優 亀岡拓次』(16)などがある。
2月26日(土)
14:00~『赫い髪の女』(73分)×入江悠監督オンライントーク 16:00終了予定
☆上映作品
『赫い髪の女』1979/73分/カラー/R15+
脚本:荒井晴彦/撮影:前田米造
キャスト 宮下順子 石橋蓮司 亜湖 山口美也子
ある雨の夜、建設会社で働く光造は赫い髪の女を拾う。現代日本文学にひとつの到達点を示した中上健次の「赫髪」を、神代辰巳が安定感のある演出力で描く代表作。ひたすら、愛欲のうねりに身を任せる人間の本能、激情を静かに描いた秀作。
★オンライントークゲスト
入江悠 監督
神奈川県出身埼玉県育ち。日本大学芸術学部卒。自主映画「SR サイタマノラッパー」(09)が大きな話題を呼び、ゆうばり国際ファンタスティック映画オフシアター・コンペティション部門グランプリ、第50回映画監督協会新人賞など受賞。近年の主な監督作に「ジョーカー・ゲーム」(15)「22年目の告白-私が殺人犯です-」 (17)「AI崩壊」(20)「シュシュシュの娘」(21)「聖地X」(21)などがある。
17:00~ 『恋人たちは濡れた』(76分)上映
18:30~ 『愛なのに』(105分)上映
城定秀夫監督オンライントーク 21:00終了予定
☆上映作品
『恋人たちは濡れた』 1973/76分/カラー/R15+
脚本:神代辰巳、鴨田好史/撮影:姫田真左久
キャスト:中川梨絵 絵沢萠子 薊千露 大江徹
海沿いの田舎町にやって来たひとりの男。この町は彼の故郷であるらしいのだが、町の住人がいくら聞いても彼は頑なに別人だと否定する。70年代独特の若者の浮遊感、倦怠感を見事に切り取った神代辰巳の異色作。
『愛なのに』特別先行上映
2022/105分/R15+
監督:城定秀夫/脚本:今泉力哉
キャスト:瀬戸康史、河合優実、さとうほなみ、中島歩、向里祐香
城定秀夫監督と今泉力哉監督が、互いに脚本を提供し合い、R15+のラブストーリーを製作するコラボレーション企画“L/R15”の1作品。古本屋の店主と、店主に求婚する女子高生、店主の憧れの女性とその夫など、一方通行の恋愛が交差し二転三転する先の読めないラブコメディ。
公式ホームページ⇒https://www.lr15-movie.com/
※シアター・シエマにて3月4日(金)より公開
★オンライントークゲスト
城定秀夫 監督
東京都出身。武蔵野美術大学卒業後、フリーの助監督として成人映画、Vシネマなどを中心にキャリアを積む。デビュー作『味見したい人妻たち(押入れ)』で、03年ピンク大賞新人監督賞を受賞。その後Vシネマ、ピンク映画、劇場用映画など100タイトルを超える作品を監督。16~19年に連続でピンク大賞作品賞を受賞。近年の主な監督作に『性の劇薬』(20)『アルプススタンドのはしの方』(20)などがある。
◆料金:
A(『悶絶!!どんでん返し』) ¥1,500
B(『赫い髪の女』) ¥1,500
C(『恋人たちは濡れた』+『愛なのに』2本立て) ¥2,500
・ABセット券 ¥2,500
・AC・BCセット券 ¥3,700
・ABCセット券 ¥4,800
※要予約制。定員に達し次第締め切ります。
※お席に空きがある場合のみ、当日参加も可能です。ただし、セット券は予約の方のみ対象となります。
※ご来場のお客様は、必ずマスクをご着用下さい。
※発熱・咳などの症状があるお客様は参加をお控えくださいますようお願いいたします。
◆お問合せ&お申込み:
シアター・シエマ
■電話 0952-27-5116(9:30~19:00)
■メール(ticket@ciema.info)
①氏名、②電話番号、③参加人数、④観覧希望の作品をお伝えください。
◆会場:シアター・シエマ
佐賀市松原2-14-16 セントラルプラザ3F
神代辰巳 監督
1927年佐賀県佐賀市出身。早稲田大学文学部卒後、松竹を経て54年に日活に入社。68年『かぶりつき人生』で監督デビュー。71年、日活がロマンポルノ路線に転じたのを機に、『濡れた唇』(72)、『一条さゆり・濡れた欲情』()、『四畳半襖の裏張り』など相次いで作品を発表。79年には『赫い髪の女』でブルーリボン賞最優秀作品賞、監督賞を受賞。石川達三原作の『青春の蹉跌』(74)、連城三紀彦原作の『もどり川』(83)、『恋文』(85)、『離婚しない女』(86)など、一般映画の分野でも数多くの傑作を残す。『棒の悲しみ』(94)では、毎日映画コンクール日本映画優秀賞、ブルーリボン賞最優秀作品賞などを受賞。95年、67歳で永眠する。
ライブスビヨンド×シアター・シエマ
協力:神代薬局